vol 13 山口カブトガニ研究懇話会代表 原田直宏さん

2016:01:15:14:19:55
第13回は、絶滅危惧種に指定されている生きた化石と呼ばれる「カブトガニ」を、20年以上研究されている
山口カブトガニ研究懇話会代表でいらっしゃる原田直宏さんに、お話を伺いました。
インタビューは、原田さんが自宅の納屋を改造してつくったカブトガニの私設展示館で行いました。

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原田さんは、長年にわたりカブトガニの研究をされていますが、研究を始めたきっかけは何ですか。

原田さん
1992年に、カブトガニに関する本に出会いました。その本によると、絶滅に向かいつつあることと、
山口県内のカブトガニについて、あまりよく分かっていないとのことで、そこで、産卵場所や時期など、
条件に合う海岸に初めて行ったところ、偶然カブトガニのつがいを発見し、研究を始めるきっかけに
なりました。
もともと高校の生物の教員をしており、ずっと追いかけれる研究テーマはないかと思っていたところ、
偶然カブトガニに出会うことができました。


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まさに運命的な出会いですね。研究では、どのようなことをされていますか。

原田さん
カブトガニを飼育しながら、成長過程を観察したり、実際に海岸に行って産卵調査をしています。
1992年の夏に研究用に卵を採取し、最後まで飼育していました。孵化率自体は高いのですが、
最初はノウハウがなく、どうやって成長させるか試行錯誤しながらでしたので苦労しました。
産卵調査では、産卵に来るつがいの数を約20年調査をしてデータをとっています。産卵期の
6月下旬から8月上旬には、毎日、1日2回の満潮時に合わせて海岸へ行って調査していて、
一番多いときには100回以上行ったこともあります。

原田さんがカブトガニに出会うきっかけとなった本によると、山口県内のカブトガニの生態がよく分かって
いないとのでしたが、研究をするようになってどのような変化がありましたか。

原田さん
山口県内のカブトガニの現状把握ができはじめました。最初は、レッドデータブックの対象に山口県が入って
いませんでしたが、研究をはじめたことで、調査対象に入れてもらい、絶滅危惧種に指定してもらうことが
できました。20年以上とったデータで、すぐに何かできるわけではありませんが、将来役に立つことに
繋がればと思います。


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まさに、山口県のカブトガニ研究のパイオニアですね。
展示館の中を見ると、生きたカブトガニや、たくさんのカブトガニの標本がありますが、なにか工夫された
ところはありますか。

原田さん
展示館は、自宅の納屋を改造して約3年前につくりました。展示については、飼育状態のカブトガニを同時に
見てもらえるのがおもしろいと思います。また、展示館は常時開設しているので、いつでも見ていただけます。
山口県内の水族館など、大きいカブトガニの展示はあっても、このように小さいカブトガニから成長過程が
ずらっと分かるようなものはないので珍しいと思います。


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展示館を見学される方に、カブトガニのどのようなところを知ってもらいたいですか。

原田さん
カブトガニとはどんな生き物なのか知ってもらいたいです。例えば、エビやカニの仲間と思われる方が
多いのですが、実は違っていたりとか。そういった、どんな生き物かを知ってもらった上で、今の状況を
見ていただき、そして保護についても考えてもらえるといいなと思います。

本日はお忙しい中ありがとうございました。
カブトガニを知るきっかけが、身近にあることはとてもありがたいことと思います。
展示館の中にはたくさんの標本があったり、生きているカブトガニを見ることが出来たり、
カブトガニの模型が作れるペーパークラフトもありました。こんなにカブトガニについて濃い内容で、
かつ貴重な展示を見て学べる場所は他にはないと言っても過言ではありません。
山口カブトガニミニ展示館に行ってみてはいかがでしょうか。


【山口カブトガニミニ展示館】
山口県山陽小野田市大字郡3139番 原田さん宅
TEL 0836-75-0612
展示館は常時開いています。

山口カブトガニ研究懇話会のHPはこちらから→http://www5c.biglobe.ne.jp/~h-kabu/index.html